なみえの今

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お茶飲み交流会を津島で実施しました

2023年6月23日

こんにちは、地域づくり支援専門員の今野です。

6月21日(水)平日の午前中実施となりましたが、つしま活性化センター会議室を活用し「お茶飲み交流会in津島」を開催しました。
津島地区の特定復興再生拠点で3月31日に避難指示が解除され、津島住宅団地の入居者も少しずつ増えてきていることもあり、団地入居者を中心に、特定復興再生拠点に帰還されている方や津島から避難されている方なども、お茶を飲みながらゆっくりと交流できる場ができればと実施しました。

当日は住宅団地から3名、ご参加いただきました。

また、当日はイオン浪江店の移動販売日でもあったため、会場の前で買い物する時間なども挟みながら、ゆるやかに皆さんで交流しました。

▲移動販売で買い物する皆さん

津島でようやく、このような場づくりができるということもあってか、町外で活動する浪江町の復興支援員の方も3名、様子を見にいらっしゃいました。

参加された住民の方で、町外から移住してきた方は「津島に住宅団地ができると聞いたが多くの帰還が望めない状況と聞き、なにかできないかと移住した。自然も多く静かで、気持ちも良い」「不便な面もあるが、個人的にはそれほど困るようなことはない。仕事の関係もあり、津島に住んだ」などと、自己紹介に添えてくださいました。

▲パトロール中の警察の方も、ごあいさつ

津島地区出身の方は「入居された方と話すことによって、安心感が出る。こういった交流の場が、いつ開かれるのかなあと期待していた」「これからも皆と、花植えやバーベキューで交流できればいいな」などと話されました。

当事業では引き続き、津島の皆さんが交流できる場を定期的につくっていきたいと思います。


中浜に震災を伝える祈念碑が完成しました

2023年6月16日

こんにちは。地域づくり支援専門員の今野です。

請戸地区の中浜行政区に、震災の記憶を残し後世に伝える石碑が完成し、6月11日(日)に竣工式がおこなわれました。

石碑の建立については数年前から、中浜行政区の皆さんが話し合われていたものです。

竣工式はあいにくの雨模様となりましたが、町外のお住まい各地から20人、中浜の皆さんが集いました。

宮司が祝詞を奏上するなどし、出席された皆さんで震災の犠牲になられた地域の方々へ黙祷をささげました。

請戸地区は災害危険区域となっており、中浜行政区も残念ですが戻って住むことはできなくなった場所です。

中浜の川口登区長にお話をうかがうと「中浜行政区は大津波で壊滅的な被害を受けた。中浜をなにか残したいと考えた。50世帯がこの地で営みを持っていたことを伝えたいと思った」などと想いを述べてくださいました。

石碑には「中浜地区大震災祈念碑」と刻まれ、津波により二十余名の尊い命が奪われたこと、原発事故で避難を強いられたことや、中浜地区の成り立ちなどが記されています。
また裏にあたる面には中浜行政区の東日本大震災当時の各戸があった地図と、その上に世帯主の名前が彫られています。
場所は震災遺構となっている請戸小学校からつながる道路、小学校の南側となっています。
ちょうど中浜行政区全体でも中心あたりに位置するということと、道路沿いで石碑の存在もしっかりと伝わり、立ち寄りやすい場所になったなどと川口区長がおっしゃっていました。

12年前、この場所にはお一人お一人の暮らしや人生があったことを、祈念碑の前であらためて思い、想像していただければ…と感じました。

▲集まった皆さんで記念撮影



機会があればぜひ、お立ち寄りいただければと思います。

津島で花植え活動

2023年6月10日

こんにちは、地域づくり支援専門員 今野です。

3月31日に避難指示が解除された津島地区の特定復興再生拠点にあるつしま活性化センター周辺で、町民の方や支援グループによる花植え活動が6月3日、おこなわれました。

津島住宅団地に入居された方と支援グループの方が、東日本大震災が起きて間もないころから知り合った仲という縁があり、今回の取り組みが進められることになりました。

支援グループは関東地方の大学教員や学生OBらで組織し各地の被災地で支援活動をおこなうハッピープロジェクトで、今回は3名の方が参加。

住宅団地からは3名の方が参加し、そのほか津島から避難されているご家族の方々や、入居者とつながりのある町民の方や浪江町出身者、川俣町の方などが参加され、あわせて15名以上で作業をおこないました。

マリーゴールドなどをプランターや花壇に植え、1時間ほどで作業は無事終了。

続いてつしま活性化センターの会議室を利用し参加者の交流会が開かれました。

自己紹介などで縁を深めながら、参加された方は

「住民の方と直接お話しできたり、津島と関われる機会になった」

「特定復興再生拠点の避難指示が解除され、集える場ができたのでにぎわいができればと思う」

「避難指示があって帰還が進まない場所でも、花が植えてあることで人がその場所に関わっているということが感じられて、良いことだと感じている」

などとそれぞれ感想を話しました。

私たちもお茶飲み会の実施などで交流の場づくりを今後進めていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

陶芸の杜おおぼりで13年ぶりの「大せとまつり」

2023年6月9日

こんにちは、地域づくり支援専門員 今野です。

6月3日、大堀地区にある大堀相馬焼物産会館『陶芸の杜おおぼり』が東日本大震災と東京電力福島第一原発事故以来12年ぶりに再開し、13年ぶりとなる「大せとまつり」が4日までの2日間開かれました。
常設の屋内展示のほか、入口に窯元や飲食物の販売などの露店が並び、多くのお客さんが訪れていました。

大堀地区はいまも帰還困難区域となっていますが、大堀相馬焼の里の窯元および『陶芸の杜おおぼり』は特定復興再生拠点区域に含まれ、今年3月31日に避難指示が解除されています。

初日の3日は午前9時30分より開所式が開かれました。

吉田栄光町長は「ようやく大堀再生の一歩となる。伝統を絶やさず受け継いできた。大堀相馬焼は浪江町の誇りであり、後世に引き継ぐ責任がある」などとあいさつしました。

大堀相馬焼協同組合の半谷貞辰(ていしん)理事長は「12年余り休館を余儀なくされた。再生には多くの課題が山積しているが、なんとしても伝統を後世につないでいく。13年ぶりにふるさとで大せとまつりが開催できて、私たちも心から嬉しく思う」などとあいさつしました。
報道陣の取材には「特定復興再生拠点で解除となり、これだけ多くのお客さんが足を運んでくれてうれしい。お客さんとのやり取りで対話も増えるし、顔も見える。人とのつながりが深くなると思う」などと期待を述べ「大堀相馬焼が300年も続いてきた地区での会館の再開は、感慨深い」などと話していました。

前大堀区長の半谷秀辰さんに感想をうかがうと「もともとの場所で再開したというのは、安心感が生まれるね」などとおっしゃっていました。

館内には『東日本大震災と原子力災害の記録』と称した常設の展示コーナーも設けられており、地震の被害で割れた陶器や、各窯元の被害状況の写真などが展示されています。

『陶芸の杜おおぼり』は金・土・日・月曜日および祝日の午前10時から午後3時までの開館で、当面は作品及び歴史資料を展示するほか、視察等の受け入れを行う予定となっています。

大堀地区の方が立ち寄り、昔を懐かしんだりしながら再会できる場所にもなるかと思います。『陶芸の杜おおぼり』が、皆さんのつながる場になることを期待しています。




幾世橋集合住宅クリーン作戦(2023年5月)

2023年6月8日

こんにちは、地域づくり支援専門員の吉田です。

今回は5月27日に行われた幾世橋集合住宅のクリーン作戦をご紹介します。

幾世橋地区は町内の中で役場や学校、スーパーなども近く町営住宅も多いので、多くの住民が生活しています。町内にいくつかある町営住宅の中で、2017年に入居が開始された幾世橋集合住宅は、 震災当時浪江町民だった方と移住して浪江町民になった方の両方が申し込みできる団地となっています。

町内会や自治会がある地域では、春から秋に掛けて定期的な清掃を行う地域が多いですが、幾世橋集合住宅では、自治会のようなものはまだありません。

約一年ぶりにおこなわれたクリーン作戦ですが、今回は「いつも綺麗にしてくださる方がいるので、またクリーン作戦の開催があれば参加しやすい」などのご意見を聞き、住民さんと一緒に進めながらの開催となりました。

▼クリーン作戦のチラシは住民の方が作ってくださり素敵にできあがりました。

「鳥の糞で5階の床が汚くなっているが、1人では綺麗にできない」という5階の方、

他の階の方からは、「みんなで手伝って綺麗にしようかと話している」というお話が聞こえてきました。

▲春以降、自主的に何度も床掃除をされている方がいましたが、鳥の糞でまた汚れてしまっていました。

町営住宅の管理をしている役場住宅係に相談したところ…

「業者の床清掃が入るのは今年度は秋を予定している為、住民の方で共有部分の掃除をするのに、まだ整備していない屋外用の掃除用品は、町で検討して購入し準備できる」とのこと。清掃を希望されている住民の方から、必要になる用具を聞きながら住宅係に希望リストを出したところ、新たに屋外清掃用具が整備されました。

▲クリーン作戦当日、8時30分には受付に20人ほど住民さんが集まりました。

受付の後は、1号棟と2号棟に分かれ、今回は5階から清掃を開始。

▲5階までホースを上げてデッキブラシで水洗いをしたり、みんなで協力して綺麗になっていきます。

▲▼手摺りや柵など、蜘蛛の巣をほうきで取ったり、ほこりを雑巾で拭いて綺麗にしています。

▲▼屋外では草刈り機を使える方が、準備されていた機械などで草刈りをされていました。

▲今回整備された掃除用品は、普段掃除する時も使えるように、参加された方と一緒にゴミステーションに移動しました。

▲清掃の後は、集会所に立ち寄れる方で「お疲れさま」と交流タイムです。

今回クリーン作戦の感想などが話されました。

「いつも清掃や花植えをしてくれる方がいてありがたい」

「草むしりもおこないたい」

「今回は5階4階の掃除ができたので、次は3階2階からおこないたい」

「子育て世帯が増えてきたので、清掃以外でも、花植えや盆踊り、ご飯を会などできたらいい」

「入居してから初めて集会所に入ったが、みんなで卓球や料理ができそうな場所で使ってみたいと思った」など、

普段生活してみてのご意見や感想など、次々に話が飛び交いました。

クリーン作戦にご参加いただいた皆さまお疲れさまでした!

幾世橋集合住宅では、秋頃まで月に1回定期的にクリーン作戦を行う予定です。

次回は6月24日(土)8時30分からおこないます。

ご興味がある住民の方はぜひご参加ください。