なみえの今

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なみベジファーム  令和2年 春~夏

2020年10月31日

県内は紅葉シーズン真っ只中ですね。皆さま如何お過ごしですか。地域づくり支援専門員の佐藤です。

一般社団法人まちづくりなみえで今年の春から取り組んでいる、❝なみベジProject ~浪江の大地からいのち耕す、こころ育む~ ❞をご紹介します。

道の駅なみえに出荷し販売するに止まらず、このファームで収穫された浪江町の野菜を使った料理教室や農業体験を将来的に行っていきたいという趣旨のProjectで、町内の畑で野菜作りに取り組んでいます。

▲Projectスタート時、今年前半の作付け予定
▲はじめはこんな風景
▲ビニールハウスの中も、ひたすら雑草除去作業
▲徐々に畑らしい風景に
▲マルチを備え植え付け開始
▲ハウスの中もトマトの定植
▲苗床づくり+定植
▲途中、ひたすら雑草対策の日々も
▲なす(千両2号)
▲ハウスのトマト(麗夏)
▲きゅうり(シャキット)
▲とうがらし(げきから)

今年は、若干名の野菜専門家と圧倒的多数の素人で悪戦苦闘しながら、見よう見まねで、そして暑いし腰が痛いし足がパンパンで辛い等と文句ばかり言いながら、更に、作業時間より休憩時間の方が長かったりしましたが・・・、とりあえず収穫に漕ぎつけました。

Projectリーダー曰く、「将来的には、コミュニティ農園を目指したい。即ち、町民の皆さんが野菜づくりを楽しむことで生きがいの場を提供し、住民同士の交流が充実する浪江ライフを送れることを目的とします」とのこと。

次回は、秋からの作業状況をお伝えします。お楽しみに。

樋渡・牛渡の田植踊

2020年10月24日

朝晩の気温が冬の到来を感じる今日この頃、皆さま、如何お過ごしですか。地域づくり支援専門員の佐藤です。

今回は、樋渡・牛渡の田植踊の練習会場へ伺って参りました。あいにく小雨混じりの天候でしたので、八坂神社隣の集会所で開催されました。この踊りを記録に残すべく、当日、本県民俗芸能研究の第一人者・懸田弘訓先生を始め、県の文化振興課の方々、映像会社の方々がいらっしゃってました。

▲ 昨年秋再建された八坂神社
▲ 懸田先生と撮影の打ち合わせ

樋渡・牛渡の復興のシンボル、心のよりどころとして、八坂神社が昨年10月に再建されました。また、今年1月、約9年振りに神楽と田植踊が境内で奉納され、多方面から披露の依頼があったそうです。しかし、残念ながら、コロナ禍の影響で全て中止になってしまいました。因みに、八坂神社のご利益の一つに、疫病除けがあります。皆さん、今年は是非、八坂神社にご参拝しては如何でしょうか。

「五穀豊穣、家内安全祈願奉る」
▲花笠が特徴的な早乙女
▲右手に扇子、左手に鈴の歳蔵

早乙女と歳蔵それぞれの衣裳をまとい、そのコントラストがとても素敵です。樋渡・牛渡の田植踊は、請戸のそれと共に、田植踊の経路と変遷を探る上で貴重な存在なのだそうです。未来永劫この伝統を絶やさず受け継いでいって頂ければと改めて感じました。

▲皆さん笑顔で楽しいひと時

浜通り地方の伝統芸能は団体数で県内の半分以上を占め、特に田植踊を受け継いでいる団体は沿岸部に密集していました。その一つが、樋渡・牛渡の田植踊です。コミュニティに根付いたその伝統は計り知れない意味があると思います。今、この伝統を継承していく重圧を感じつつも、地域の伝統芸能に関わりながら、皆で集い、練習し、笑い、お茶を飲みながらおしゃべりする、そんな昔ながらの日常を今後とも大切にしていければいいなと思いました。

*「浪江町史別巻Ⅱ 浪江町の民俗」から一部引用。

浪江町沿岸部のいま①

2020年10月12日

地域づくり支援専門員の引地です。

秋が始まったばかりと思ったら近頃めっきり冷え込んできました。

今回のブログは、最近の沿岸部の様子を2回にわけてお伝えします。

まず、海が見える高台に新しい住宅団地が完成しました。

『請戸住宅団地』です。

入居開始を控えた9月中旬に入居前事前交流会を行いました。初顔合わせではありましたが、お茶を飲みながら“こんな暮らしがしたいな”“ちょっと心配事もある”等を共有し和やかな時間を過ごしました。

「あら!〇〇の息子さん?」「しばらくだことー!」なんて声も聞こえてきました。

そして9月29日(火)の完成式。

住民代表で参加された、朝倉紅羽さんは「約10年ぶりに浪江に住むので、いろんなところを見ながら、落ち着いて暮らしたい。」とお話されていました。

集会所は海が見えるように設計されています。また、戸建ての屋根は2棟並ぶとかもめの形になっているそうです。

請戸の風を感じながら、この集会所で笑い声が響く日がまもなく来ます。

浪江町沿岸部のいま②

2020年10月12日

こんにちは、地域づくり支援員の引地です。

前回に引き続き、最近の沿岸部の様子をお伝えします。

今回は両竹地区周辺です。

ご存知の方も多いかと思いますが、浪江町両竹・双葉町中野・双葉町両竹の地区にまたがり復興祈念公園が整備されています。多くのトラックが行き交い工事が進んでいます。

そして、長くこの地区で住民に親しまれてきた諏訪神社。

震災時に周辺住民が避難した神社です。あの凍える夜、避難した住民は破損した本殿の木材を燃やし暖をとって一夜を明かしたそうです。

その後、住宅メーカーの復興プロジェクトの一環として神社の無償建築の話が決まり、2019年11月に再建しました。

そして今年の夏は、本殿横に碑が建ちました。

境内裏手では木を伐採していました。

「これで、ここから請戸小学校が見えるようになるんだ」と、ちょうどいらっしゃった宮司が仰っていました。

後日、再度神社を訪れると、請戸小学校と青い海が見渡せるようになっていました。

先日9月20日には双葉町にアーカイブ拠点施設『東日本大震災・原子力災害伝承館』が開館しました。

また、震災遺構として保存が決まった請戸小学校は来年度に一般公開が開始される予定です。

2回シリーズで沿岸部をお伝えしましたが、今後浪江町沿岸部一帯は多くの人々が訪れ、様々なことを感じ取る地域・場所となることでしょう。

令和2年度第二回目 権現堂防犯まちあるき

2020年10月12日

神無月、秋本番。皆さま、いかがお過ごしですか。地域づくり支援専門員の佐藤です。今回は、7月に引き続き今年度2回目の”権現堂地区 防犯まちあるき”にお邪魔してまいりました。

▲ 18時、既に真っ暗な駅前周辺

10月1日、中秋の名月に照らされながら、18時駅前集合。区長3名、役場職員4名、弘前大学・東京電力、なみとも、そして、双葉警察署から、それぞれ1名ご参加されていました。

▲ 行政区長会のユニホームで駅前出発。

早速、駅から6号線に向かってまちあるき開始。10月になると日没も早く、ネオンがくっきり街を照らします。夜の浪江町の防犯活動にいざ出陣です。

▲ 新町通り某交差点

解体が進み景色が様変わりする中、改築、新築物件も増え始めた新町通り商店街を入念に見回り。人通り、交通量が少しづつながら増える中、防犯対策は益々重要な任務となるでしょう。

対策が必要と思われる電柱を発見。こういう見過ごされがちな一つ一つの対応が重要なのだと思いました。

▲ 消防署西側から住宅地へ

いよいよ大通りから、5区の住宅街へ。この辺りは、アパートも多く、権現堂でも人口密度の高いエリアです。明りが灯る家屋、空き家の家屋を1軒1軒丁寧に確認。

▲ 小一時間のまちあるき終了後、今回の総括

権現堂の防犯見回りは、今年年明けから始まり、今回で3回目。常磐線全線復旧に伴い浪江駅が無人化したこともあって、駅周辺の防犯対策は町の重点課題です。権現堂居住の方々の高い自治意識によるこのような地道な活動が、コミュニティ再生に不可欠な活動であるのだと改めて感じました。

次回は、年末に開催予定とのこと。また改めて、お邪魔してみたいと思います。