なみえの今

初めての相馬野馬追

2018年7月23日

こんにちは、地域づくり支援専門員の今野です。

相馬野馬追が今週末に開催となりました。いよいよ、という感じです。
浪江町内の会場となる中央公園も草刈りなどで整地され、きれいになりました。

 

 

震災/原発事故以来8年ぶりに、浪江町内で出陣式や凱旋行列がおこなわれる今回ですが、この相馬野馬追にずっと「出たい!」と思いながら今年初めて願いを叶えた方のお話しを伺いました。

浪江町役場に勤める鈴木智和さん、42歳。

 

 

野馬追は小さいころから観ていて、双葉町から浪江町に向かって闊歩する馬を家の近くで見たり、町内のお行列や中央公園の神旗争奪戦に「かっこいい」「野馬追を観ると、浪江に夏が来たって感じた」などと思っていたそうです。
しかし、代々野馬追に出ていた家系というわけではなく、本当に初めての出陣。

 

もともと、行事ごとなどを見たり手伝ったりするよりも「自分もやってみたい、出てみたいと思う性格みたいなんです」ということで、野馬追にも10年ぐらい前から「出たいなあ」と思っていたそうです。

 

「相馬野馬追は単なるお祭りではなく、ずっと続いてきた『神事』なんですよ」と本人もおっしゃるように、出たいからとすぐ出れるわけではなく、お世話してくださる方と知り合ったことで、ようやく今年「まぜてもらうことができた」と話していました。

 

「実は今まで馬に乗ったことも触ったこともなかった」ということで乗馬自体も初めて。今年春ごろから練習を重ねて来ましたが「難しい」「うまくいかない」とのこと。

 

一方で「馬との接し方や性格が、わかってくるようになった」と話し、残りあと1週間は「当日乗馬する馬に毎日乗って練習を続けたい」と話していました。

 

 

8年ぶりに町内でお行列等が復活することについては「浪江から野馬追がやれることは町民として、うれしい」と喜びつつ「自分のことで精一杯、ちゃんとやれるんだろうか。不安しかない」と話してくれました。

 

当日は、お世話をしてくれた方々が出陣する立野地区から出陣し、中央公園までの道のりをまずは進みます。
29日に南相馬市原町区の雲雀ヶ原祭場地でおこなわれる「神旗争奪戦」については「出れる力が自分にあるのか。まだわからないが、技術と気合が整えば出てみたい」と意気込みを語ってくれました。

 

無事に浪江に戻って来られることをお祈りいたします。
鈴木さん、頑張ってください!

 

 

浪江町内を会場とする標葉郷の野馬追祭は、7月28日8時ごろから出陣式(中央公園)~8時30分出陣および町内御行列、翌7月29日は16時ごろから標葉郷騎馬凱旋行列、そして中央公園を会場に標葉郷神旗争奪戦が17時ごろからおこなわれます。

8年ぶりの浪江町での相馬野馬追、ぜひご覧ください。