なみえの今

高瀬川渓谷 『春』

2022年4月24日

こんにちは、地域づくり支援専門員の引地です。

過ごしやすい気候が続き、美しい景色を眺めたい季節になりました。

皆さん、浪江の美しい景色といえば、どこを思い浮かべますか?

今回は、きっと多くの方が「ここ!」と思い浮かべるであろう、高瀬川渓谷の今をお伝えします。


いつも町民の皆さんから「紅葉の時季は本当にすごい景色よ」と聞いていた高瀬川渓谷。

実は、紅葉に負けないくらい若葉の時季が素晴らしいとの声もお聞きしました。

高瀬川渓谷の多くが帰還困難区域となっており、かつ、現在災害工事の復旧作業中です。

今回は一次立入許可を申請し、 工事が休みのタイミングを狙い通行。

畑川行政区の齊藤区長にご案内いただきながら、 大堀~小丸~三程まで行ってきました。

(先月と昨年の地震の影響で、少し注意しないといけない箇所もあり、区長に教えていただきながら安全に動きました。また、土砂崩れのため、葛尾までは通り抜けできません)


初めて見る春の高瀬川渓谷。若葉が芽吹き、岩肌にはボケの花が咲いています。

そして、流れる川の音が心地よく、いつまでも川を眺めていたい気持ちになります。

では、川の音も想像しながら新緑の高瀬川渓谷をご覧ください。

まずは大堀から入ってきます。


渓谷に入ります。川の流れだけではなく、松が空に伸びている姿がかっこいいですね。

皆さんからよく「ボケの花がキレイなんだよ」と教えていただく、岩肌とボケの花のコラボレーションを発見!

何枚も撮ったのですが、写真ではハッキリとしたピンクをお伝えするのが難しいです。茶色と緑に映えるピンク、伝わるでしょうか。


若葉と青空は抜群のコントラストです。

川側ばかりを見ていましたが、逆側も見逃してはいけません。きれいな新緑が揃っています。



戸神山の手前まで進んでいき、安心橋を渡ってみると、先に滝が見えました。


いかがでしたか。

町民に愛されるこの高瀬川渓谷の落合浪江線ですが、東日本大震災の発災時は多くの箇所でがけ崩れがおきたそうです。

公的な復旧を待っても時間がかかるため、小丸と畑川の住民の皆さんが力を合わせ岩を撤去し、自分たちの手で応急処置をし、通行できるようにしたそうです。

落合浪江線は、地域の大切な生活道路。地域の皆さんが川や木々の様子を長い間見続け、手入れをし、守ってきた歴史があるのだなと感じました。

だからこそ、多くの方が「あの紅葉をみたいな」と言うすばらしい景色になり、町の誇りの高瀬川渓谷が続いてきたのだと思います。

早く、たくさんの方にこの景色を楽しんでいただける日が来るように願っています。

高瀬川渓谷『春』編、ここまでにしたいと思います。次回『夏』編をお楽しみに。