なみえの今

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浪江町 桜前線 《後編》

2020年4月27日

浪江町内の桜、後編をお届けします。


地域づくり支援専門員、今野です。

まずは苅野地区、酒田集会所前の桜です。


この集会所を集合場所に、平成30年の秋からクリーン作戦をおこなって地域の皆さんの交流の場が生まれていました。
今年もまた、集まれるような状況になるよう祈っています。

続いて立野地区、県道257号線沿いの桜並木です。

車で通行する人の目を楽しませてくれますが、近くの小川には昨年の豪雨災害の影響とみられる爪痕が、少し残っていました。

こちらは立野の光明寺前に咲く桜です。

今年の春彼岸に、お寺の敷地をお借りしてお墓参りの際の休憩所を設置する予定でした。
地域の皆さんの交流の場になればと、立野下・中・上の3区長も意気込んでいらっしゃいましたが、新型コロナウィルスの影響で中止となってしまいました。
しかし、またいつの日にか休憩所を設置し、集まる機会をつくれればと思います。


続いて苅野小学校の桜です。

グラウンドを囲むように並ぶ桜は、見ごたえがあります。


帰還困難区域の室原地区ですが、特別通過制度の県道35号線から見える共同墓地にも、綺麗な桜が咲きほこっていました。ズーム機能で撮影してみました。


続いて津島地区です。
全域が帰還困難区域のため、特別通過制度の道路から見える桜になってしまいますが、あちこちに美しい桜の姿を見ることができました。

珍しく4月も半ばに入るころに降った雪が残る、4月14日。国道459号線沿いに凛と咲く桜です。雪と桜の組み合わせも、なかなか綺麗です。

こちらは114号線、浪江高校津島校に入る手前に咲く桜です。

見上げながら写真を撮ると、青い空とのコントラストが鮮やかです。

大昼地区でも、道の各所に綺麗な桜が咲いていました。

来年はゆっくりと、町内の桜を皆さんと一緒に楽しめればいいなと願います。


続いて大堀地区です。

地域づくり支援専門員、佐藤がお伝えします。

浪江町上水道取水場付近の様子。
高瀬川沿いの取水場です。見通しが良い場所なので、遠くからでも桜が咲いている様子を見て取れます。その光景は昔と変わりません。

大堀小学校と大堀幼稚園の園庭の様子。
小学校の広い校庭に並んで見事に咲き誇る桜並木。そして、幼稚園の小さな園庭に遊具と並んで咲き誇る桜の大木。今年も圧巻でした。

清水寺の様子。
紅白2種類の桜が、並んで咲き誇る風景は、今年も健在。これから初夏にかけて、ふじ棚もとても楽しみです。

陶芸の杜対岸の高瀬川堤防からの風景。
施設を囲う桜並木も素敵に咲いていました。除染も終わり、陶芸の杜でお花見が再開されることを楽しみにしています。


令和2年の春、新型コロナウィルスの影響で落ち着かない毎日が続きますが、浪江町内の桜を当ブログで少しでも楽しんで頂ければ幸いです。

浪江町内の桜前線をレポートしました。

神楽でつながる

2019年12月28日

11月23、24日の2日にわたり、浪江町十日市祭が開催されました。あいにくの空模様でしたが、さすがに町最大のお祭りとあって、町内外からたくさんの方が浪江を訪れてくださいました。かつて十日市は、その年の収穫を祝ったり、本格的に訪れる冬を前に冬支度の道具を揃えたりする大切なお祭りでした。「子供の頃は十日市にならないと新しい服を買ってもらえなかった」と懐かしそうにお話くださる方の多いこと。大きなお祭りですから、屋内外の舞台も大賑わいです。そんな中、3行政区(南津島、大堀、室原)が舞台で神楽を披露しました。また、請戸地区の有志の方々行った安波祭写真展の会場入り口にも、田植え踊りの衣装と獅子頭が飾られました。

23日、室原のご出身で浪江町文化財調査委員会の副委員長をお務めの栃本勝雄氏と共に室原神楽を拝見させていただく機会に恵まれました。まずは室原の力強い「幕舞」をご覧ください。

苅野地区にある9行政区の中で、室原は唯一の帰還困難区域です。不動滝をはじめとした景勝地、義経と弁慶の伝説、6年に一度行われてきた八龍神社遷宮の伝統・・・室原の魅力を語ろうとすると言葉が尽きません。

みんなが散り散りに避難する中、十日市の神楽披露は芸能保存会が集まる数少ない機会となっている、と栃本氏は言います。「それでも震災の前に保存会を次世代につないでいたおかげで何とか継続してくることができた。」その保存会が震災後、室原への立ち入り許可を申請して、神楽や楽器、衣装などを持ち出して来たのだそうです。その時の写真を見せていただきました。

散り散りになった行政区がそれでも伝統を守ろうとしているその姿に、時空を超えた「つながり」を感じます。

「かつて震災前の十日市で、町内の神楽を集めて展示したことがあった」そう教えてくださったのは、同じく苅野地区・立野下行政区の芸能保存会会員、矢口一男氏です。「ずらりと並んだ神楽の様はかなり見応えがあった」と言って見せられた写真には、複数の神楽とその前に堂々と掲げられた各行政区の名前。

また十日市の会場にずらりと並んだ町内全ての神楽が見てみたい!そう思わずにはいられません。

舞台での舞を終えた室原神楽は、観客の皆さんに声を掛けました。「獅子頭に頭を噛んでほしい方は来てください」次々と人が集まります。噛まれた人は皆とても嬉しそう。かくして私も邪気を払ってもらいました。

もうすぐ新しい年を迎えます。初詣にお出かけの際に神楽を見たら、どうぞ頭を噛んでもらってください。そして地域の神楽に秘められた「つながり」について思いを馳せてみて下さい。

室原の神楽を鑑賞

2019年2月28日

地域づくり支援専門員、今野です。

年が明け神楽や田植え踊りなど、伝統芸能の披露が多い時期に合わせてなのでしょうか、二本松市でも郷土芸能発表会がありました。

2月24日、二本松市民会館で開かれた「第21回にほんまつ伝統芸能祭」
特別出演として浪江町から室原地区の神楽が参加しました。

(出演前にステージ裏で待機する皆さん)

 

室原の神楽はこれまでも精力的に活動しており、昨年も浪江町内で開かれた十日市祭に出演しています。
しかし、苅野地区でも室原行政区は帰還困難区域のため、もともと住んでいた家には戻れない状況が続いています。

今回の演者の方々も、ステージでのインタビューで今住んでいる場所を答えると、一人一人福島県内のあちこちにお住まいでした。中には福島県外にお住いの方もいらっしゃいました。

 

この神楽は本来は八龍神社・秋葉神社の遷宮祭のほか、毎年正月の村祈祷で地区の家々をまわり、家内安全や無病息災を祈念して奉納されてきたものです。

 

披露を終えた芸能保存会の皆さんは「生活もままならない状態だったが、やり続けなければと思いがんばった。みんなが集まるきっかけにもなった」と話していました。

 

ステージで解説を務めた民俗芸能学会評議員の懸田弘訓さんが「神楽が絆を深め、室原という地域を残すものになった」と賛辞を述べると、客席から拍手が起きました。

 

地域内で世代交代するはずの神楽ですが、震災前からの担い手は既に40代から50代に達しています。皆さんにお話しを伺った際に「このままずっと、80歳ぐらいまでやるかもしれねぇどなあ」と、さらっと話されましたが、何とも言えないもどかしさを感じました。

しかし「地方の過疎化と高齢化、伝統芸能の継承」はこれから日本全国のあちこちで抱えていく問題で、浪江町の伝統芸能を考えることが実は日本の未来につながるものではないかと思っています。

 

「室原の神楽は震災後、いち早く復活した。この根性は凄い」と話した懸田さんによると、「浪江町だけでも30組の神楽があるものの、復活したのは4組程度」だということです。

 

(神楽を終えて、片付け中の皆さん)

 

行事ごとなど、1年の節目節目で地域に根差していた郷土芸能。

簡単に「復活してほしい」など言えない状況ですが、それでも残し伝えていけるように、私たちも何かお手伝いができないかと感じています。