なみえの今

請戸 安波祭

2020年4月11日

地域づくり支援員専門員の丹野です。

2月16日に請戸の安波祭が開催されました。

昨年の安波祭は晴れ晴れとした素晴らしい天気でしたが、今年は強い雨が降っており、まだまだ寒い2月の気候、加えて雨が降ると、身体の震えが止まりません。そんな中でも、この日のために集まった関係者の皆さんはテキパキと準備を進めます。

神楽、田植え踊りを披露する請戸芸能保存会の皆さんは福島県内外、バラバラに生活している影響から1度に集まることが難しいため、神楽、田植え踊りは前日に合わせるのみで祭り当日を迎えます。

狭い雨除けテントの中で神楽を行う保存会の皆さん、こんな狭い中で神楽が出来るのだろうか?と見ていると「おれらは四畳半さえあれば踊れる。」そう自信ありげに話し、見事な神楽を披露してくれました。

震災前の安波祭ではお祝い事があったお宅1件1件を周り、家の中で神楽を披露していました。そのため、狭いところで踊ることには慣れているのだそうです。

田植え踊りでは、大人でも寒くて仕方がない天気の中、小さな子も一生懸命踊ります。

寒い中、大雨も降り、お祭りに参加した皆さんは大変でしたが、”安波祭は天気が悪くないといけない。天気が良いと不吉なことが起きる。”そう古くから言い伝えられてきました。今年から請戸漁港の荷捌き施設、水産加工場が再開されようとしています。今年の荒天は浪江町の漁業が再出発をしようとしているなか、きっと良いことがある。その吉報だったのかもしれません。

「今年から漁港が再開すれば、また請戸の魚が食べられる。」そう嬉しそうに話している方もおり、あと少しで請戸の皆さんが笑顔で漁港に集まる日が来るかもしれません。その日が待ち遠しいです。