2019年4月11日
地域づくり支援専門員、今野です。
4月7日の日曜日、苅宿にある標葉(しねは)神社で震災と原発事故後初めてとなるお祭りが開かれました。
震災前は11月に開かれていたお祭りですが、今回は復興への願いを込め建立された祈願碑の除幕式も同時にあり、「復興祭」として開かれました。
境内では数名で談笑しながら記念撮影する姿が見受けられるなどし、町民の方が再会を喜びあっている声も聴こえてきました。
(苅宿、加倉の区長も役を務めるなど、地域の皆さんが協力し合う姿が印象的でした)
今回の復興祭では再興への願いを込めてつくったどぶろくが奉納されました。
このどぶろくづくりも8年ぶりとなりましたが、完成したどぶろくは参加された皆さんに振る舞うため、御神酒殿から氏子の方が大切に運び出しました。
直会(なおらい)では、どぶろくを味わいながら楽しそうに話す町民の皆さんの姿が印象的でした。
(御神酒殿からどぶろくを運び出す氏子の皆さん)
本殿で奉納された浦安(うらやす)の舞は本来は4人で踊るそうですが、これまで担っていた子ども達が世代交代し、今回は広く町内から集った3人の新たな踊り手の子ども達が、昨年末からこれまで4回練習して来た成果を披露しました。
可愛らしい巫女の皆さんの舞いは、このお祭りには欠かせないものでしょう。
近くもう1人増えるということで本来の4人となりますが、次のお披露目は秋の十日市の時になるそうです。
獅子舞も披露されましたが、苅宿地区、加倉地区と、2つの獅子舞を順に披露したのが印象的でした。
標葉神社は、この2つの地域を中心とした地域の皆さんの心の拠り所となっている神社なのだなあと、あらためて感じることができました。
(浦安の舞)
(苅宿地区の獅子舞)
(加倉地区の獅子舞)
氏子総代の長岡新一さんは挨拶で「ようやくここまでこぎ着けた。これからも地域の安全・安心を守る神社であってほしい」などと想いを述べました。
昨夏ごろ、ふらりと立ち寄った際の標葉神社は、震災直前に下げられた絵馬がそのままだったのが印象的で静まり返っていましたが、この日は大勢の皆さんで賑わっていました。
町の方に「今日はだいぶ、人も多いですね」などと話すと「震災前は、もっともっといっぱいだったんだよなぁ~」などと以前の様子を話されました。
しみじみと語られたその言葉に、「まだまだこれから、今日が始まりなんだなあ」と感じました。
地域の皆さんの想いが通じ、いつか以前のようなお祭りの姿を取り戻せればと思います。
2019年1月20日
こんにちは まちづくりなみえです。
年末から年始にかけての町内のできごとをお伝えします。
先ず12月31日大晦日は、大聖寺の除夜の鐘。
鐘撞きは昼12時からのスタートです。
約100名の方が集まり、迫力満点の音や優しい音、様々な鐘の音が浪江に広がりました。
この鐘は幾世橋内匠町で造られ、なんと265才になるそうです!
そして年が明け元旦となりました。
「あるけあるけ初日詣大会」に参加しました。浪江町では以前から「あるけあるけ初日詣大会」が元旦におこなわれてきましたが、今年は請戸港が工事中のため大平山霊園に向かいました。普段なら真暗な夜道でしょうが、要所要所に誘導係員や仮設照明もあり、まち・なみ・まるしぇから大平山霊園までの約3キロメートルを、心地よく、安全に歩くことができました。
肝心の初日の出は、下の写真の通り請戸小学校と雲の隙間から日差しが輝く様子を短い間でしたが見ることができました。
それでもその後再び日が差し出し、川添芸能保存会による獅子舞が奉納されると、そのダイナミックな獅子頭の動きで今年の邪気を追い払ってくれた気がしました。
1月2日には請戸漁港にて出初式が開催されました。
震災以降、平成30年に初めて開催され、今回は二回目の開催です。
まずは今年の豊漁と安全を祈るご神事が行われ、参加者の皆さん一同はお祈りをしお祓いを受けます。
ご神事の後は各自船に乗り、合図が鳴ると、大漁旗をなびかせ出港していきます。今年は19隻の船が出港し、船からはミカンが見送る人たちに投げられます。
「このミカンを食べると今年は健康に過ごせるんだ。」そう言って、おじいさんが美味しそうに食べているのが印象的でした。
本年も皆さんと元気にお会いできることを楽しみにしております。
一般社団法人まちづくりなみえ 地域づくり支援専門員一同