なみえの今

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上ノ原 夏の花植え

2021年8月21日

こんにちは、地域づくり支援専門員の岸本です。

今回は、上ノ原行政区の活動について紹介いたします。

上ノ原行政区では、上期と下期に1回ずつ、花植えの活動を実施しています。

「地域の皆さんの交流の機会にすること」、「更地が増えて寂しくなった地域を明るくすること」を目的に、上ノ原行政区の佐藤秀雄区長発案で始まった取り組みで、今年で3年目を迎えました。

5回目の開催となった7月31日は、町内外から20名の方々が集まりました。

▲今回植えたのは、サルビア、マリーゴールド、インパチェンス

1年目は120個のプランターからスタートしましたが、2年目は200個、そして、3年目の今年はさらに数を増やし、250個が用意されました。

また、行政区内に工場を構えられた企業や新たに転入された方などにも広く呼びかけ実施されており、年々バージョンアップしている取り組みでもあります。

佐藤区長は、前日に、試しでプランターに植えてみたそうですが、色合いなどを気にして夢中で作業をしていたら、いつのまにか数えきれない数を一人で植えてしまっていた、とのこと。

地域の方もその姿を目撃していたようで、「佐藤区長が一人で全部やっちゃうのかと思った!」と、冗談交じりに話す方もいました。

▲男性はプランターに培養土を入れ、女性は花を植えていきます
▲夏休み中で子ども達の参加も

暑い中での作業でしたが、風が通って気持ちいい1日でした。

協力して作業を進め、休憩を挟みながら1時間半ほどで作業を終えることができました。

作業前後や休憩時間には、テントの下で交流。上ノ原行政区では7か月ぶりの集まりだったこともあり、皆さん話題が尽きないようでした。

「あの大きいカラスが、すいかやかぼちゃを突くんだぁ」「食べるならまだしも、いたずらで突くから困っている」など、鳥害について相談する方がいたり。新型コロナウイルスのワクチン接種の副反応で、当日体調が悪く参加できなかった方を気遣って、「調子どう?無理しなくていいからね」と電話する方がいたりするなど、地域のつながりを感じる場面でした。

▲楽しいひととき

プランターは、上ノ原行政区内の道路脇など、23か所に配置されています。

夏から秋にかけて、花々がこの道を通る人々の心を和ませてくれることでしょう。

令和3年8月、請戸

2021年8月20日

地域づくり支援専門員 今野です。
1月下旬に復興祈念公園予定地周辺の請戸地区の状況をレポートしましたが、半年以上が過ぎた今、どのような様子か撮影して来ました。

まず向かったのは請戸漁港です。久々に港内まで入ってみると、荷捌き施設以外にも色々なものが出来上がって来ているなあと少し驚きました。漁船の手入れをされている方はもちろん、釣りを楽しんでいる人、折り畳み式のイスを出してのんびり休んでいる方などもいらっしゃって「夏の港の一風景」が少しだけ戻ってきたような印象を受けました。

▲荷捌き施設へと向かう道路
▲この日は晴れて穏やかな一日でした


続いて震災遺構として町が整備を進めている請戸小学校です。
校舎の手前には真っ白な壁の新築の管理棟が建ち、駐車場も整備されていました。
震災の記憶や教訓がしっかり伝わっていく場となるよう、そして町内外に散り散りになっている地元の方がつながる場となるよう期待しています。
請戸小学校は今年度中の公開が予定されています。

▲右に建つのが管理棟となります


前回お伝えした両竹地内の見晴台はもちろんまだ設置されています。
平日午前9時から午後4時まで利用可能で、沿岸地域を眺めることができます。


見晴台の周囲もあちこちかさ上げの盛土がされており、復興祈念公園も少しずつ形になってきているようです。


最後に沿岸部を一望できる大平山霊園に立ち寄りました。

お盆を少し過ぎていましたが、お墓参りやお墓の手入れに来られている方が2,3組ぐらいいらっしゃっていました。
一昨年まではお盆の時期、霊園のコミュニティ広場にテントを張り、イスやテーブルを並べ墓参者の皆さんの休憩所となるよう取り組んでいました。

災害危険区域に指定され、元の場に戻ることができず散り散りになってしまった皆さんが、久しぶりに顔を合わせゆっくりお話などして頂ければという思いで企画していました。

(その時のブログはこちら→大平山霊園 お茶っこ休憩所 大平山霊園で憩いの場づくり

▲慰霊碑から沿岸部を望む


昨年と今年は請戸の各行政区長とも話し合った上で、新型コロナウイルスの影響でやむを得ず中止としました。震災から10年が過ぎ、つながっていく場がますます重要となる中、区長らももちろん支援員としても非常に残念な思いですが、コロナが収束次第、皆さんがつながれる場をつくっていければと思います。

請戸では震災前に共同墓地があった場所に「先人の丘」が整備されたり、災害時の対応機能も備えた復興海浜緑地が整備されることなども発表されました。請戸小学校、復興祈念公園の整備なども進み、震災の記憶を後世に伝えていくとともに、皆さんが再会できる場も出来上がっていくと思います。

私たちも色々な施設を活用しながら、コミュニティにつながる場づくりを模索していければと考えています。


国玉神社 地鎮祭

2021年8月17日

こんにちは、地域づくり支援専門員の岸本です。

過日7月12日、川添にある国玉神社で地鎮祭が執り行われました。

国玉神社は平将門を祭神として祀り、大正7年に建てられました。

かつては「国王(こくおう)」神社と呼ばれていたそうですが、恐れ多いということで、「王」から「玉」に変わり、現在の「国玉(くにたま)」神社になったと、氏子の方から伺いました。

   

▲國玉神社 2018年撮影(出典:双葉郡未来会議

東日本大震災の影響により、鳥居や灯篭は崩れ、社殿が少しずつ傾いていった国玉神社。避難指示が解除されるまでの6年余りの間は手つかずで、境内には雑草が生い茂っていました。

その荒廃した姿に、心を痛められた方もいらっしゃるかもしれません。

2016年。震災と原発事故後に初めて氏子が集まり、国玉神社をこれからどうしていくか話し合われました。

「どんな形でもいいから神社を残そう」 

そんな思いから、再建に向けて気持ちをひとつに、動き出されたそうです。

2019年には正式に再建委員会が立ち上がり、それから2年が過ぎ、この日を迎えることができました。

社殿を取り壊し更地になった元々の場所に、再建委員会の大和田委員長のほか、役員や氏子の方々、工事関係者が出席し、切麻散米や鍬入などの儀式が行われました。

▲祝詞奏上
▲切麻散米
▲鍬入
▲玉串奉
▲御神酒拝戴

この日を無事に迎えられ、大和田委員長はこのように仰っていました。

「神社がなくなるということは、地域のつながりが絶たれてしまうということ。先人の苦労と努力、そして部落の伝統を決して途絶えさせてはならない、そういう思いで取り組んできた」

出席された方々からは、国玉神社での思い出話をいくつも伺うことができました。

川遊びに行くときは国玉神社が抜け道だったこと。境内にある枝垂れ桜が咲き誇ると花見に訪れたこと。

境内で行われていた盆踊りが毎年楽しみだったこと。露店のイカ焼きが絶品だったこと。など。

神社は、地域での人々のつながりを育んできた場所。またこの場所で再び、人々のつながりが創出されていくことを楽しみにしています。

国玉神社は2022年3月に竣工予定です。再建の経過をブログで発信していきますので、お楽しみに。

八幡神社 竣工祭

2021年8月17日

こんにちは、地域づくり支援専門員の引地です。

いつもは浪江町内の出来事を載せていますが、今回は双葉町の八幡(はちまん)神社をお知らせします。

津波で被災した八幡神社が再建され、8月8日(日)に竣工祭が執り行われました。

浪江町とほぼ境の双葉町中野に位置し、浪江町中浜にも多くの氏子の皆さまがいらっしゃる八幡神社は、浪江町中浜行政区・双葉町浜野行政区の地域の守り神とのことです。

また、再建した八幡神社は、原発事故の影響で立ち入りや再建困難な神社を合同で祭る合祭殿を兼ねるそうです。


8/8(日)台風が接近しあいにくの大雨でしたが、神社の周りには人が集まり、神事の様子を見守ります。


晴れていれば、神社からお隣の伝承館まで神輿担ぎが行われる予定でした。

▲兵庫県淡路市の伊弉諾神宮より寄贈されたお神輿。アクアマリンふくしまに保管されていたそうです。


いよいよ神楽の奉納です。

雨の音に負けない力強い太鼓の音、笛の音色が響き、威勢よく神楽が舞います。

▲浪江町中浜の川口区長も笛を吹きます。


神楽奉納が終わり、浪江町中浜の川口区長はこのように話して下さいました。

「何もなくなったところから神社が再建できたことは本当によかった。この場所があることで、“神社に寄っていこう、誰かに会えるかもしれない”という人もいるだろうし、当時の話もできたり交流の場にもなる。」


また、式典の様子を外から見ていると、「神楽を奉納したり盆踊りをやったりと古くから地域住民の拠り所だった。町民が集い伝統行事が末永く続いていくことを願いたい。」という言葉も聞こえてきました。


式典終了まで大雨は続きましたが、竣工祭中盤には、お参りに来る方や外で見守る方が少しずつ増え、神社を囲むように人々が集まる光景はいいものだなと感じる時間でした。


八幡神社は、国と県が整備している復興祈念公園の敷地内にあるため、地元の方々はもちろん、多くの方々が訪れる場所になることを願っています。

▲後日、晴れた日に撮影しました。

“なみエール”第六号を発行しました

2021年8月1日

新型コロナウイルス感染症の影響により、気軽に会ったり集まったりすることが難しい状況が続いています。
一般社団法人まちづくりなみえ 町内コミュニティ再生支援事業では、町民のみなさん同士や地域が紙面を通してつながりを維持しながら、浪江町の情報を楽しんでもらえるようにと昨年7月から「なみエール」を発行しています。

8月1日に第六号を発行しました。
広報なみえ8月号の折り込みで町民の皆さんの手元に届くようになっています。

下記リンクからPDFをダウンロードし、なみエールをご覧いただけます。
(上の画像と内容は同じです)
ここをクリック

オモテ面「浪江のあれこれ」…今回は“浪江の盆踊り”についてです。浪江町では各行政区単位で盆踊りが盛んで、震災前まではお盆の期間中およそ30カ所以上でそれぞれに盆踊りが開かれていたようです。町内のあちこちで櫓が組まれ盆踊りが開かれ、地域の皆さんが集まっていたということで、私たちもちょっと驚いています。そんな盆踊りに関する思い出やエピソードなどを町民の皆さんにお聞きしました。

手に取ってお読み頂けましたら幸いです。
“なみエール”次回は来年1月を予定しています。
皆さんからのご感想やご意見、投稿などもお待ちしております。