なみえの今

帰還困難区域の室原を視察しました(前編)

2020年12月18日

こんにちは、地域づくり支援専門員の岸本です。

秋晴れの空が広がる11月28日。室原行政区の小澤区長にご案内いただき、室原行政区を視察をしてまいりました。

(帰還困難区域を視察するにあたり、公益の立ち入り許可をいただきました。)

 

まず訪れたところは、放射性廃棄物の仮置き場。

▲ 仮置き場

元々、この土地は農業生産基盤が整備された畑で、震災前にはナスやかぼちゃ、タラの芽などが栽培されていたそうです。

現在6町歩(ちょうぶ)が、仮置き場として利用されていました。1町歩が9900㎡なので、6町歩は59,400㎡。東京ドームで例えると、1.3個分の広さに相当します。

この広大なエリアに、5万5千個ほどのフレコンバッグが置かれています。

▲ 観音寺

仮置き場の奥に見える赤茶色の屋根の建物は観音寺といい、「直会(なおらい)などの行事がある度に、地域住民が集まる中心的な場所だった」と、小澤区長から伺いました。

仮置き場のすぐそばには、八龍神社がありました。

▲ 八龍神社
▲ 壊れたままの鳥居

八龍神社では、震災前まで7年に1度遷宮という神事を行ってきました。

遷宮での行列は約150人で、区長宅から八龍神社に向かい、区長宅と八龍神社の二カ所で伝統芸能が演じられていたそうです。

平成22年に行われた仮遷宮の際には、地域の伝統芸能である、神楽・田植踊・石代量り(こくだいはかり)が演じられました。

神様の力を保つためには、常に新しく清浄であることが必要と考えられ、衰えた神様の力を甦らせ活性化させることが遷宮の主な目的とされています。
それ以外にも、氏子の皆様にご参加いただくことにより、地域的な連帯感や信仰を維持していくこともまた大切な目的のようです。

現在、神社は除染は済んでおりますが、再建するかどうかは未定とのことでした。

▲ 農地除染の現場

移動中に通りがかった農地除染の現場では、表土を剥いで新たな土で覆土するという作業が進められていました。

除染が終わった農地は、驚くほど綺麗な景観になっていたものの、除染が済んでいない一部の場所ではイノシシにひどく荒らされた跡も見られました。

▲ 秋葉神社

竹藪を通り少し高い丘の上には、秋葉神社があります。

秋葉神社もまた、7年に1度の周期で遷宮が行われていた神社です。遷宮の際には、行列が通過するなどし、震災前まで続いていました。

いずれの神社についても、小澤区長は「できるなら残したいと思っている。やはり先人たちの維持してきたものなので・・・」と仰っていました。

後編に続きます。