なみえの今

それぞれの取り組み

2019年11月19日

こんにちは、まちづくりなみえ地域づくり支援員・苅野地区担当の石橋です。

10月26日(土)に酒田行政区、11月2日(土)に西台行政区でクリーン作戦が実施されました。

酒田        ―集合の様子―        西台

隣り合うこの二つの行政区は、今回のクリーン作戦実施にほんの少し新たな試みが加わりました。作業後の交流会の際に、自らが清掃を行った集会所や屯所を利用したのです。他の行政区の良い取り組みはどんどん取り入れていきたい、と仰る二人の区長の思いが、集会所や屯所の窓を開け、風を通すことにつながりました。

酒田行政区のクリーン作戦は、集まった方がみんな一緒に歩いてゴミを拾うという方式です。「人々の顔合わせの意味もあるから」と大越剛志区長。おしゃべりを楽しみながらご近所さんたちと散策をするにはもってこいの清々しい朝でした。

―酒田のクリーン作戦―

一方の西台行政区は、震災前と同じように5つの班に分かれてそれぞれの担当場所のごみを拾っていきます。「美化だけでなく、地域の確認の意味もあるから」と大倉満区長。皆さん、担当場所へ向かって歩みを進めます。そのうちの1班はゴミ拾いだけでなく花壇の草刈りも行いました。

―西台のクリーン作戦―

約1時間後、再び集合場所に集まってゴミを分別した後は交流会の始まりです。まず区長から皆さんを労う言葉があり、その後は行政区の今後の予定や課題の提起などの情報共有がおこなわれました。お茶を飲みながら様々な意見が交わされときに質問も飛び交うなど、有意義な時間となったようです。

酒田      ―交流会の様子―      西台

そしていよいよ集会所、及び屯所への誘(いざな)いです。今回、両行政区ともに写真の展示を行ってみました。

酒田行政区では、懐かしい写真を展示しました。二日前に掃除したばかりの集会所が解放・利用されるのは約9年ぶりです。架け替え前の酒田橋やみんなで草刈りをした掃部関の写真が、皆さんをおしゃべりにしたようです。交流会は長く続きました。

―酒田の写真展示の様子―

西台行政区が展示したのは、避難指示解除以降この行政区が行ってきた活動の記録です。「お彼岸休憩所」「花植え」「屯所清掃」。同時にそれらの活動に関して私たちまちづくりなみえが記したブログも印刷して展示されました。この日実施したクリーン作戦もやがてこうした記録の一部になってゆくのかもしれません。

―西台の写真展示の様子―

もともと同じ水路で繋がりあっていた酒田と西台。酒田が水を汚せば西台の水は濁り、西台が水路の管理を怠れば酒田の水が澱む―そのような位置関係から、自らの水路を管理することが互いの水を守ることでした。そして、「良いものは取り入れたい」と互いの取り組みを評価し倣(なら)っていく2つの行政区の姿には、水を守りあってきたお互いの在り様が垣間見えるような気がします。

この水路で繋がっていたのは酒田と西台だけではなくありませんでした。最上流に位置する苅宿を含む3行政区は、かつて「三大字地域資源保全会」として、水路を管理しその周りに花を植えていた地域だったのです。酒田と西台がクリーン作戦を実施した時期に、苅宿行政区が行った活動の写真も掲載させていただきます。